1962年、イギリスで結成されたローリング・ストーンズはたくさんのレコード、CDを世に出し、数々の伝説的なライブを敢行してきました。
その音楽性は、歴史が長く、時代に向けて発信した楽曲や、逆説的に思索された楽曲など、色々なアプローチの楽曲が存在しますが、周りなど気にせず、ただただ作りたいものを自分たちが好きなように動き、形にしていく、表現者として非常に理想的な活動の意識で、現在も尚、突き進んでいます。
そしてそれが、ローリング・ストーンズが常に抱いているロックンロールという概念の上で様々な変化も繰り返し、現在に至ります。
例えば、1973年に、山羊の頭のスープというレコードが発売されました。
この作品は、ファンクの要素が強く盛り込まれ、ある種のロック特有の盛り上がりや、爆発的なテンションは薄いのですが、楽曲のクオリティが高く評価され、のちに大ヒットとなりました。
また、1980年には、エモーショナル・レスキューというレコードも発売され、これもまた、大ヒットとなりました。
四つ打ちが軸のダンサブルな楽曲やレゲエなど、様々な音楽的要素を持った作品でした。
音の定位や空間系の音色の使用が目立ち、ダブの要素も含まれています。
このように、様々な音楽形態を取り込み、吸収し、自分たちのものへと昇華し、ローリング・ストーンズというバンドは今尚、音楽的実験を繰り返しています。
そしてそれは、根本にロックンロールという音楽があるからこその可能性がローリング・ストーンズを突き動かしています。